二十四節気と七十二候
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二十四節気では、寒露(秋の長雨が終わり、秋も深まり始まる頃)から 霜降(秋も深まり、木々が紅葉し霜が降りるようになる頃)へ向かい、澄み渡る青空の下、街角の色合いにも徐々にアースカラーがあふれてくる頃ですね。農作業では、この一年の労働、苦労が実り、収穫の喜びを迎える時季になります。
七十二候(しちじゅうにこう) 七十二候とは、二十四節気をさらに約5日ずつ3つに区切った期間のことで、古代中国で考案された季節を表す方式のひとつです。気象の動きや動植物の変化を短文で表しており、江戸時代に入ってから、日本の気候風土に合うように改訂されています。
寒露の時期の七十二候 初候:鴻雁来(こうがん きたる):雁が飛来し始める 次候:菊花開(きくのはな ひらく):菊の花が咲く 末候:蟋蟀在戸(きりぎりす とにあり):蟋蟀が戸の辺りで鳴く
霜降の時期の七十二候 初候:霜始降(しも はじめて ふる):霜が降り始める 次候:霎時施(こさめ ときどき ふる):小雨がときどき降る 末候:楓蔦黄(もみじ つた きばむ):もみじや蔦が黄葉する
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オーガニックビューティー 〜 秋のうちにお肌ケア 〜
夏の暑さから開放されてホッと一息ですが、お肌はそうもいきません。夏の紫外線やここ数年続く猛暑によっても一層ダメージを受けています。 紫外線によるダメージ(肌の表皮細胞への悪影響)を受けた肌は、機能不全の細胞が増え、角質層における水分保持機能やバリア機能が低下しています。そのままにしていると、色素沈着や肌の乾燥などこれから冬へ向かう季節でますますトラブルが発生しやすくなり、また肌の老化現象を引き起こす可能性も潜んでいます。さらに、夏から冬へ移る環境の変化に対応しようと、秋の体は一種の緊張状態にあるとも言えます。空気もだんだん乾燥し、皮脂の分泌量、発汗量も低下してきますので、外界からの刺激・異物に対する防御力も弱まり、アレルギー症状や肌の痒み・被れなどがでたりと敏感に反応してしまう人も少なくありません。 この秋のうちに、毎日のリズムをちょっと変えて、スキンケアに時間をかけるようにしてみるのは如何でしょうか。お肌を健全な状態へ戻して(水分保持機能・バリア機能を支える「角質層」を健全な状態に戻してそれを保つ)、その次に、いつも以上に保湿対策(お肌に「水分補給」「油分補給」「水分保持」をする)を怠りなくしていくように心がけましょう。 健全な状態の肌なら、新陳代謝とともに夏の間に生成されたメラニンも排出がうまく進んでゆくでしょう。
*ナチュラルハウスのスキンケアはこちら | | <旬を食べよう> 〜旬のものは、太陽と大地の恵みをたっぷり受けて育っているため、生命力が強くて栄養価も高く、旬の野菜や魚を食べることによって、免疫力を高めたり、抵抗力をつけたり、丈夫な体作りにつながっていきます〜
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<今月から、このコーナーでは、旬の食材と旬の食材を利用した各地に伝わる伝統食をご紹介してゆきます。>
秋も深まるこの時季には、アースカラーが似合います。お野菜コーナーにも土物類(芋類)、根菜類が多く並ぶようになってきました。秋野菜は、食物繊維やカリウム、ビタミンCなどビタミン類が豊富で、疲れを癒したり、排出を促す働きがあるものが多いのが特徴です。今月旬を迎えるものには、銀杏、松茸、セレベス、京いも、食用菊、根みつば、薩摩芋、白菜、追熟で甘味が増したかぼちゃ、柿、栗、りんご、無花果、鮭、さんま、ぼら、芝えびなどがあります。 蒸し物、煮物、鍋物などのお料理で頂くのもお薦めです。
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今月が旬の鮭を使った伝統食といえば、真っ先に浮かぶのが「北海道の石狩鍋」 石狩川を遡る鮭をぶつ切りにして、野菜と一緒に味噌仕立ての汁で食べていた地元の漁師さんたちの賄い料理が始まりです。2007年には、農林水産省主催の農山漁村の郷土料理百選に選ばれています。鮭のぶつ切りや粗と豆腐、キャベツ、玉葱、長ねぎ、大根、人参、椎茸などの野菜を、昆布で出し汁をとった味噌仕立ての汁で煮込んだお鍋料理です。

レシピ:鍋に昆布を敷いて、鮭の頭や粗を入れ、水と酒で灰汁を取りながら炊いていき、沸騰したら昆布を取り出します。次に野菜や豆腐を入れて少し煮込み、味噌、酒、みりんで作った汁でじっくり煮込んでいきます。風味づけにお好みでバターを落としてみるのもおススメです。
ご家族やお友達と一緒に、グツグツと煮える音を聞きながら、湯気が立ち昇るお鍋を囲んで楽しく話も弾みそうなひと時。脇役の器もお鍋の具が生える色合いのもの、例えば黒・茶系・白を選んでみては如何でしょうか。そして、こんな日のテーブルには、アクセントに赤を使ってみるのも素敵ですね。
― 次回は、「霜月」:〜 冬への準備 〜 ナチュレシピもご紹介 ―
ナチュラルハウス ダイレクト販売課 フードアナリスト・オーガニックライフスタイリスト 郷家 浩美 |