カモミールのふるさとへ

カモミールのふるさとへ

長野県、池田町。北アルプスのふもとで、地域ぐるみで無農薬カモミールの栽培に取り組む
池田町カモミール生産者のみなさん 生産者:カミツレ研究所と
         池田町カモミール生産者のみなさん
場所:長野県池田町 
←左から、山崎靖政さん、中山栄一さん、山崎武寿さん

古くから「母なるハーブ」「ハーブの女王」として親しまれてきた薬草、カモミール。和名をカミツレといい、日本にはオランダ医学の薬剤のひとつとして江戸時代に伝わったとされる。青りんごを思わせるやわらかな香りと飲みやすさから最近ではハーブティーとして人気だが、このカモミールの薬効エキスに注目し、さまざまなスキンケア商品を開発しているカミツレ研究所が長野県池田町にある。ナチュラルハウスでもロングセラー商品として親しまれている入浴剤『マイルドスキンケアバス』と『マイルドスキンケアシャンプ−』の原料のふるさとを、初夏のカモミールの花が咲き誇る季節に訪ねた。

きっかけはふるさとへの想い  〜カモミールを地場産業に〜

そもそも長野県池田町でカモミールの栽培が始まったのは、今から25年以上前、カミツレ研究所の代表北條氏のふるさとへの想いからだった。人の心と体を癒すハーブのすばらしさを知った北條氏が、米作の減反政策で苦しむふるさとの農家の人たちを見て、土地の有効活用と収入の一助になればとカモミール栽培を推奨。観光の布石になるような新しい地場産業を作ることでふるさとへの恩返しがしたいという熱意から、カミツレ研究所を池田町に設立した。幸い北アルプスの気候は日本の中でも湿度が低く、ヨーロッパの気候に似ていたためカモミール栽培に適している。利用する人の健康と環境保全の点からも、化学合成農薬は使用しない昔ながらの栽培方法を契約農家の人々に指導し、カモミールの買取りを約束している。池田町の他にも、岐阜県大垣市で行政ぐるみでカモミール栽培に取り組み、ハーブの素晴らしさを広める活動をしている。

カモミールイメージ01
↑種まきから刈り入れまで一貫して無農薬栽培。除草も収穫もすべて手作業だ。花が咲くとミツバチたちの大合唱でそれはにぎやかだそう。

カモミールに、人の一生を重ね合わせて  〜農家さんの話〜

カモミールイメージ02
↑使用されるジャーマンカモミール種。満開になると自然に花びらが下を向き、確かに頭を垂れているように見える。こうなった時が摘み時。

「小さいときから大切に育てれば、立派に成長する。一番きれいな時期がくると、『おとうさん、おかあさん、今までありがとうございました』と言って頭を垂れる。それが嫁入りの時期なんです。」
そう愛情たっぷりに話すのは、池田町の契約農家の中でも一番のベテラン、カモミール栽培歴20年の山崎武寿さん(75)。娘さんの話かと思いきやこれがカモミールの話。「頭を垂れる」とはカモミールが満開時になると花びらが下を向く状態のことで、「嫁入り」とは収穫され出荷していく様の例えだ。
山崎さんはカモミール栽培の魅力を『人の一生に重なるところかな』と話す。化学合成農薬を使用せず、大地の力を借りて生命力あふれるカモミールを栽培するには、確かに子どもを育てるような手間と愛情が必要だ。カモミールの栽培は秋口に種をまくところから始まり、11月に苗を定植、その後一冬を雪の中で過ごす。雪の重みで鍛えられてこそ苗は強くなり、しっかりと根をはるそうだ。春が来て雪が解けると油粕などの有機質を追肥し、カモミールは成長期に。この時期に大切なのはなんといっても雑草取り。ハーブというと生命力が強く雑草にも負けないイメージがあるが、限られた敷地で毎年しっかりとした収穫量を上げるためには徹底した草取りが欠かせない。草があると株元にしっかりと陽が当たらないため、苗が分割せず、収穫量が下がってしまうからだ。

「農薬は使わないから草取りは全部手作業だし、有機肥料は後からゆっくり効いてくるから量の調節も難しい。少なすぎても多すぎてもだめだからね。でも手間をかければそれだけカモミールは応えてくれる。やはり自分の満足のいくものを作り出してこそ耕作者ですから。手塩にかけて育てた娘を、いい顔で嫁に出してやりたい。そんなところですよ。」
銭勘定はその次なんです、という山崎さんは根っからの職人気質。手入れを行き届かせるためにも畑は一人当たり出来て20アール程度が精一杯、それ以上広げる気はないという。一見頑固一徹風、しかしカモミールを娘に見立ててこよなく愛す、ロマンチストでもある。

カモミールを娘に見立ててこよなく愛す
今年は順調に納品できそうです、と安堵の様子。

昨年は豪雨で土砂くずれが起き、収穫したハーブの三分の一が泥の下敷きになってしまったという中山さん。今年は順調に納品できそうです、と安堵の様子。

栽培者の腰原さん。

刈り取ったハーブはビニールハウスで3週間ほどしっかりと乾燥させる。藁のような色合いになり、手でパラパラ崩れるようになったら袋詰めだ。栽培者の腰原さん。

北アルプスを背景にした絶景だ。

左下に見える白い部分が山崎さんたちのカモミール畑。北アルプスを背景にした絶景だ。急斜面で行う作業は大変だが、美しい花の色と香りに疲れも癒されるという。
(写真提供:カミツレ研究所)

池田町をハーブのふるさとに

現在、池田町のカモミール栽培農家は9人。
もともとこの地方は米や養蚕業がさかんだったが、国の減反政策や繊維産業の衰退により田んぼや桑畑が荒廃。それを美しい景観に蘇らせようとカモミール畑に転用した農家が多い。桑の葉はもともと農薬を使用せずに栽培できたため畑の地力が残っていたのも幸いし、また北アルプスの標高500〜800メートルという立地は風が抜け、アブラムシなどの被害はほとんど受けない。カモミール栽培に適したこの土地を「ハーブのふるさと」として町興ししようと、近年様々な取り組みが行われている。カミツレ研究所が中心となって行う「カミツレ花まつり」は毎年5月下旬から6月上旬に開催。

町には「ハーブのふるさと 池田町」をPRする施設が。
↑町には「ハーブのふるさと 池田町」をPRする施設が。カモミールを店名にし地元の人が共同運営する店舗では、地場産ハーブと小麦粉を使ったパンやお惣菜がたくさん売られていた。どれもほっとする味わいで美味!

紹介したカモミールを使用した「マイルドバス」、「マイルドシャンプー」

こちらで紹介した長野県池田町と、岐阜県大垣氏で契約栽培されたカモミールを使用したのがナチュラルハウスの『マイルドバス』と『マイルドシャンプー』。非加熱の特許製法でカモミール全草(花・葉・茎)から有効エキスを抽出。環境による外的トラブルや精神的なストレスで傾きがちなこころとからだのバランスを、ハーブの力で整えます。

マイルドバス、マイルドシャンプー
取材:2007年6月13日
ナチュラルハウスマイルドスキンケアバス

マイルドスキンケアバス

あせも、しっしんなど夏の肌あれケアに、また石けんを使えない赤ちゃんの沐浴剤として、家族みんなで楽しめます。
青りんごを思わせるほんのり甘い香りと琥珀色は、どれもカモミールの自然のものです。
500ml   2,100円(税込)

ナチュラルハウスマイルドスキンケアシャンプー

マイルドスキンケアシャンプー

小さなお子様や敏感肌の大人まで安心の、リンスのいらない弱酸性シャンプーです。
ご家族みなさまでご使用頂けます。
300ml  1,575円(税込)

もっと知りたい  〜カモミールの栽培からボトリングまで〜

→ 観察日記「カモミール生まれの入浴剤「マイルドスキンケアバス」ができるまで」
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