2023年03月1日
ポストハーベストとは何か
簡単に言うと収穫(ハーベスト)された後(ポスト)に、収穫物である果物や穀物、野菜に散布する農薬のことです。
なぜ収穫された後にわざわざ農薬を使うのでしょうか?遠い外国へ時間をかけて運ばれる輸出農産物は、
その運送時間が長くかかるほど、運搬中に発生する害虫やカビによって品質を悪くして商品価値を下げてしまう危険性を伴います。
また、万一カビが発生したものを口にした消費者が食中毒などを起こしたら大変な問題です。
それらを防ぐために使われるのがポストハーベスト農薬というわけです。
「でも、きちんと使用が認められた薬を使っているから大丈夫なんじゃないの?」
そんなふうに思う人も多いのではないでしょうか。でも、待ってください。
あなたは次のような事実を知っていますか?
・ポストハーベスト農薬は通常畑で使われる農薬の100〜数百倍濃い濃度で使われている。
・農薬は表面に付着するだけではなく、皮の中にまで浸透する危険性がある。(洗い落としきれない)
・使われる農薬の中には、発がん性や催奇形性が疑われる薬剤も存在する。
※スーパーで、レモンなどの柑橘系果物のポップに「防カビ剤OPP、TBZ、2,4-D」といった
表示を見かけたことがあると思います。この「2,4-D」という農薬はかつてベトナム戦争で使われた
「枯葉剤」と同様の成分で、薬剤の製造過程で副産物の含まれるダイオキシン類が混入し現地で
奇形をもつ子供が生まれる原因とされました。
(枯葉剤被害とされるベトちゃんドクちゃんは日本でも大きく取り上げられました)
食糧自給率が40%以下と言われる日本ですが、現在輸入される農産物の中で
ポストハーベスト農薬使用の可能性がある農産物をざっととりあげただけで、こんなにもなります。
例えば日本国内で消費される小麦の85%以上は外国産。パン用に限っては99%が輸入麦です。
実際、その輸入麦についても、国で定めた基準値以内でありながら、
ポストハーベスト農薬(マラチオンなど)の残留が毎年認められています。
※マラチオンは精子数を減らすという環境ホルモン作用が指摘されています。