【協働生産者紹介】兵庫県 大徳醤油 浄慶耕造さん
大徳醤油は100年以上続く醸造蔵です。
杉蔵に住み着いた微生物が四季とともにゆっくり、じっくり醸していく天然醸造で
作られた醤油は自然が作り出す本物のおいしさです。
「こだわり 有機 ~いのちの循環・多様な微生物の発酵~」
蔵に住み着いた酵母や乳酸菌、さまざまな野生種が独自の生態系を作りながら、
かくふくたる味の醤油を醸していく‐大徳醤油の目指すしょうゆづくりの姿です。
幾多の生き物が土を作り豊かな実りを実現する有機農業に学び、
「微生物多様性の醤油づくり」と名付け、「ご先祖様の酵母」のいのちの循環を大切にしています。
オーガニックに「有機」という言葉が与えられた時、日本の有機農業の先駆者のお一人が、
有機とは「機(とき)有るべし」と読み、すべての生命の活動を表したよい言葉だと言いました。
大徳国産有機醤油は「機(とき)有るべし」と名付けました。
醸造と言う行為は幾億の微生物のいのちの活動の生産物をいただくことだと心に刻んでおくためです。
「地域 ~但馬の風土に育まれる食べもの~」
中国山地は東に延びて、兵庫県で急峻な山を形作って終わります。
標高1,510mの氷ノ山は県内の瀬戸内地域と全く違う気象を演出します。
高温多湿。冬には雪。高山に源を発する河川は大流円山川となって日本海にそそいでいます。
天のヒボコ(神話)が大地を干すまでは広大な湿地帯が続いていたという兵庫県北部・但馬の地は、
多様な生き物の生きとし生ける場でした。
その食物連鎖の頂点にコウノトリが舞っていたと言われています。
「伝統 ~天然醸造という製法~」
四季の温度変化の中で蔵に住み着いた微生物が醤油を醸していくという
伝統的製法・天然醸造を変えることなく守っていきます。
それは環境に適合した微生物が自分たちのリズムで代謝活動を行い、
その結果としてつくる醤油こそが本物だと信じています。