ナチュラルハウス

青山コラム

2023年03月1日

増量剤・結着剤(リン酸塩)

 

引用:大地を守る会ホームページ

一般のハム・ソーセージ作りでは、少ない原料肉を加水して増やす「増量」が広範に行われています。大量生産が可能になり、

原価や販売価格を下げやすくなります。

「結着剤」は肉同士を結着させ、水分まで固める食品添加物。ハム・ソーセージでは主にリン酸塩(Na)が使われます。

このほか、結着剤の代わりや補強役として、大豆たんぱくや乳たんぱく、卵たんぱく、でんぷんなどもよく利用されます。

これらはいわば「つなぎ」で、俗に増量材(剤)や結着補助剤とも呼ばれています。

 

原料肉よりも製品の方が重くなる?

増量の度合いにもよりますが、一説にはベーコンは140%、ハムは160%ほど原料肉よりも製品が「重くなる」といわれています。

ハムの製造工程を例にとると、原料肉はまず水に塩や香辛料などを溶かしたもの(塩漬液)に漬け込む塩漬工程の際、

塩漬液を吸収して重量が増します。一般品は、ここに結着剤やつなぎを入れて加熱。すると水分を多く含んだまま固まって

歩留まりがよくなる、つまり「増量」されるというわけです。

また、塩漬液をたっぷり吸うと原料肉の風味が薄まるため、一般では「調味料(アミノ酸)」などの食品添加物や化学的に

抽出・精製されたうまみ成分を加えて補うことが珍しくありません。

また、肉の色も「発色剤」(主に亜硝酸ナトリウム)や「着色料」で補い、鮮やかなピンク色に調えています。

このように作られたハム・ソーセージは大豆や乳、卵などのアレルゲンを含むため、アレルギーを持つ方の多くは食べられません。

また、増量とともに使われる食品添加物には、カルシウムの吸収を阻害する働きがあるとされる「リン酸塩(Na)」や、

魚肉や食肉などに含まれるアミンと胃の中で反応し、発がん性のあるニトロソアミンを生成する「亜硝酸ナトリウム」など、

人体への影響が懸念されているものも少なくないのが実情です。

 

 

余計なものが入っていないので、原材料の数がこれだけ違います

 

本物のハム・ソーセージの原料は、原料肉と味付けのための最低限の調味料だけ。皆、肉本来の味楽しめる製品作りに打ち込み、

原料肉のおいしさを高めるための努力を重ねています。その製品は、塩漬後、乾燥やスモーク、ボイルなど加熱の工程で

余分な水分が落ち、味わいが凝縮され、製品になったときには原料肉よりも軽いハム・ソーセージ。でも、

これこそが昔ながらのあり方なのです。