ナチュラルハウス

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2018年09月24日

【協働生産者紹介】大分県 近藤養蜂場 近藤成明さん

近藤養蜂場は創業以来100年間、日本の伝統的な「転地養蜂」を実践しています。
ミツバチの入った巣箱をトラックの荷台に積み一年中、
花の開花に合わせて旅をしながら上質な蜜を集める養蜂です。

近藤養蜂場は、1909年(明治42年)より大分県国東の地で、
れんげの花の採蜜から養蜂を始め今年で105年を迎える養蜂場です。
以来100余年、伝統的な日本独自の’転地養蜂’を親子4代受継ぎ、
蜜箱を持って南は九州の鹿児島からはじまり、
大分、島根、北海道、と日本各地をみつばちと花を追って、旅をしています。
国内ではあまり見かけなくなったこの’転地養蜂’を受け継ぎ
守っていくことも使命と考えています。

まだ世が明けない暗いうちから、巣箱をトラックに積み込みを開始します。
巣箱は一度におよそ50箱から多いときだと100箱に上ります。
春から夏にかけて行う転地養蜂では、暑さに弱い蜂のため日中を避け、移動は大抵夜中から明け方に行います。
人里から離れ、目当ての花が咲くエリアに箱を設置し、管理する体制を整えます。周辺の環境はとても大切です。

1箱につき、1匹の女王蜂と、約4万匹の働き蜂が生息します。巣箱から飛び立った蜂は必ずその巣箱に戻ります。
蜂の住処である巣板の糖度が80度まであがると、蜂は自ら蝋を出して巣に蓋をします。
蜂が巣板いっぱいに集めたはちみつは、その場で濾過し、新鮮さを保ちます。

花の旬が終ると、次の場所を目指して次の土地へと旅立ちます。
現在は、大分県、島根県、北海道をメインに旬を追いかけて移動しながら採蜜しています。
蜂の寿命は約2ヶ月〜3ヶ月です。移動しながら卵をかえし、新しい命を育みながら旅を続けていくのです。

近藤養蜂場 代表取締役 近藤成明さん

「私にとって蜂は、一番大切な家族であり友だちです。」

私たちは養蜂場です。毎日、蜂と接しています。いつも忘れてはならないことは、彼らが自然の一部だということです。その事実は私たちもまた、自然の一部だということを思い出させてくれます。自然の営みは決してコントロールできません、気候や気温と共に常に変化し続ける花の開花、蜂のコンディション。その状況に寄り添う形で、技術と経験を用いて、はじめて私たちが蜂蜜を採ることができます。また、近藤養蜂場は養蜂場でありながら、蜂蜜専門店でもあります。蜂蜜がどの食材に合うのか、蜂蜜をよくよく知っている私たちだからこそおいしく食べる方法を提案できるのだと思っています。加工品というと平たい呼び名ですが、蜂蜜料理だと思って作っています。養蜂場が考えるおいしい蜂蜜レシピ。これをもっと増やしていきたい。蜂蜜がお客さんに届いて、おいしいと言われることが一番嬉しいんです。おいしいという声があがれば、再び蜂が増え、またおいしい蜂蜜が採れる。その循環を作り出していきたいのです。

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