Producer生産者
海士御塩司所(あまおんしおつかさどころ) 株式会社ふるさと海士奥田和司さん

貴社のこだわり、強みについて教えてください
海士町で最も清浄な海域とされ、岩牡蠣の養殖場でもある島の東、保々見湾沖50mから海水を採取。採水地一帯はアラメやワカメなどの海藻類が豊かに育つ好漁場。湾内には日本名水百選の「天川の水」が流れ込む。海士乃塩作りは手仕事の塩作りです。熱源はオイルでも石炭でもなく、全て島内から集めた薪。「にがり」の脱水は遠心分離機ではなく、自然脱水で行い、天日干しにかけられます。海水を濃縮する装置も、島の竹を活用した枝条架式濃縮を採用しています。
なぜそれをこだわろうと思ったのでしょうか?
古来から海洋民・海部(あまべ)の住む土地であったことから、現在も海士(あま)という地名を残すこの地では、中世に御配流となった歌聖・後鳥羽上皇の御製御歌にも塩作りの情景が詠まれているように、塩作りが行われてきました。塩作りを支える自然の恩恵に感謝する意味を込め、海士乃塩はこの町の象徴的存在でもある後鳥羽上皇をお祀りする隠岐神社に奉納させて頂いています。
貴社の商品に対する想いを教えてください
隠岐の自然環境の中で、できる限り手仕事による生産を行っています。海水を濃縮する枝条架式濃縮棟や天日乾燥は、湿度や風力などの自然のリズムに左右され、生産量は年5トンと非常に限られています。海士乃塩は「全国どこでもあるもの」ではなく、ごく限られた場所でしか手に入れることはできません。
ナチュラルハウスと関わるきっかけは?
現在の弊社代表取締役の奥田和司と御社の白川社長とがどのような経緯かは解りませんが、ご紹介をしていただいたようです。当時地域活性の為に動いていた奥田が塩づくりを開始しご提案させて頂いたものと思います。2010年7月ごろに白川社長がこの島根県隠岐郡海士町へご来島頂いた記憶があります。
ORGANIC CAN CHANGE THE WORLD (メッセージをお願いします)
お客様に海士乃塩を通して「島の風土を伝える」ことが、この地で塩作りをする使命です。したがって、塩のパッケージにありがちな月並みな海の写真ではなく、町の顔でもある島根県無形文化財「隠岐島前神楽」をパッケージに採用しました。室町時代から伝わり、今でも島の子供たちから大人たちまで伝承される地域芸能の顔です。