糀室(こうじむろ)
糀造りは温度30℃以上湿度90%以上という大変高温多湿の環境で行います。
ですから糀室の素材としては湿度調節や結露防止に優れた呼吸作用のある杉板が最適です。
片山商店では杉板造り糀室専門メーカー㈱日東工業所様に施工していただきました。
(全国500ヶ所以上の施工実績がありますが、その殆どは酒蔵での施工で杉板の本格的な糀室を造る味噌蔵は珍しいそうです。)
しかし、杉板にも欠点があります。
それは少しでも手入れをサボると、すぐ黒かびに汚染され杉板が黒ずんでくることです。
キレイな糀はキレイな環境からしか造ることは出来ません。
そこで片山商店では毎週末糀室の中を床から天井まで全てキレイに拭きあげます。
そのおかげで1986年施工後、長い年月が経過していますが、今でも美しい杉板の状態を保っています。
毎週毎週すみずみまで磨き上げてくれるスタッフに感謝です。
こも
糀造りには温度と湿度の調節がとても重要です。
特に後半は糀(糀・こうじ)が40℃を超えより一層デリケートな調節が必要となってきます。
そのとき湿度の調節をうまくとってくれるのが稲わらで作った「こも」です。
片山商店ではその「こも」をスタッフが手づくりしています。
稲わらを一本一本「馬の背」で編み上げる様はまさに昭和初期にタイムスリップしたようです。
この「こも」の掛け布団がないとキレイな糀に仕上がりません。
片山商店はいつまでも「こも」にこだわります。