キテレツファーム

神田賢志さん

生産者のこだわり、強味を教えてください

私は簡単にいうと、自然愛好家です。願っているのは、とにかく人類が地球と末長く付き合ってくこと。これまでの人生で心を揺さぶられたもののほとんどが、自然をとおして体感したものでした。人類が地球に対して負荷をかけている。その事実に対して何ができるのか。考えた末に出会ったのが有機農業です。安全、美味しいは当たり前。地球と人、双方に対してやさしい農業を探求しています。

なぜそれをこだわろうと思ったのでしょうか？

幼少期を海外で過ごし、大自然とダイナミックに遊んだ経験が、自然を慈しむ心を育んでくれたと思っています。産業としての農業は国民の食料を担う、たいへん重要な仕事です。しかし、農業自体は残念ながら自然なものではありません。食べるために選抜された植物を効率的に栽培するためには、時として自然破壊的になることもあるからです。
これに対して、知恵ある人間ができることはなんなのか。
地球環境への負荷を可能な限り低減し、尚且つ人が生きていくのに十分な食料を生産する。この両方を叶える道が、有機農業だと思っています。有機農業を追求することこそ、人類が取り組むべき大きな課題の一つではないでしょうか。

生産者の商品に対する想いを教えてください

いくつかの要素がそろえば、野菜は基本的においしいものと考えています。味に対する評価も人それぞれです。野菜には自分で育つ力が備わっており、人が手を出せることはそれほど多くありません。天候という、手の出しようがない大きな要素も然り。私ができるのは、野菜が健康に育つ環境をできるだけ整えること。途中で病気になったり、収穫直前に虫に食べられてしまったりすることもあります。しかしそうした試練を乗り越え、収穫までたどり着いた野菜は、きっと健やかに違いない。いつでも健やかな野菜を出荷できるよう、心掛けております。

ナチュラルハウスとの出会い

日頃お世話になっている仲卸業者さんにご紹介いただきました。
求めている方に、きちんと届けたい。ちょうど都心部への販路を模索していたタイミングでした。すぐに担当の方が私の無人販売所に来てくださり、話が進みました。
担当の方が直々に、朝どりのキュウリを青山店まで持って出社されたのが、とても印象に残っています。

ORGANIC CAN CHANGE THE WORLD

なにより地球が健康でなければ、そこに暮らす全ての生命も健康ではいられません。地球を健やかに保つこと。オーガニックは、そのための行動指針だと思います。

昨今、人（ヒト）の生活環境を取り巻く情勢は実に素早く、多様に変化しています。それは農業という産業も然り。自然好きな人間の一人として農業の世界に身を投じ、生業として生活をしていく。そのために大事なことは「これまでの当たり前」を知ったうえで、当たり前としないこと。まさに「故きを温ねて新しきを知る」。
様々な角度から観察・考察することで生まれる、これまでにない発想。それらが生まれる瞬間は、ワクワク・ドキドキするものです。
一般常識や既成概念に縛られ過ぎず、柔軟に、ニュートラルに、ときに奇天烈に。
世の中の“ワク”からはみ出ることを恐れず、多様性の塊でありたい。

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