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Thanks Essay魔法にかかったおじいちゃん

魔法にかかったおじいちゃん

Y・N

「〇〇って言う名前の子は、みんなかわいいなぁ」 それが、私とおじいちゃんの最後の会話でした。

共働きの両親に代わり、毎朝自転車をかっ飛ばして家に来てくれていたおじいちゃん。ボタンの付け方を教えてくれたおじいちゃん。いつも優しくて、いつもわがままを聞いてくれたおじいちゃん。若い時はイケメンだったおじいちゃん。毎日、手を繋いで送り迎えをしてくれていたおじいちゃん。

幼馴染とおじいちゃんの取り合いになったとき、 「おじいちゃんは、みんなのおじいちゃんや!」 と、小学生相手に八方美人な発言をするおじいちゃん。私の鉢植えに住み着いた毛虫を、嫌いなご近所さんのゴミ箱にこっそり入れに行ったおじいちゃん。

ある日、一人で家に帰れなくなったおじいちゃん。 ある日、一人暮らしの家からいなくなったおじいちゃん。

夜中になっても見つからず、母と一緒に警察署へ捜索願を出しに行きました。 「ダウンを羽織り、デニムをブーツインして、車いすに扇風機と洗濯物を乗せています!」 と説明する母に、 「えらいおしゃれですねぇ」 と褒められるおじいちゃん。

保護され、迎えに行った私たちに、 「魔法にかけられたんや~」 と言うおじいちゃん。

ある日、ベランダから突然、 「助けてくれ!」 と叫ぶおじいちゃん。まさかの巡回中の警察官に目撃され、えげつない量のパトカーと救急車を呼び寄せました。

そんなおじいちゃんが施設に入り、最後に会いに行った日のこと。あんまりにも大きな声で話してくれるから、恥ずかしくなって「ありがとう」も言えずに帰ってきてしまいました。

おじいちゃん、ありがとう。 おじいちゃんも、最高に面白くて、かっこよくて、自慢のおじいちゃんやで。

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