だれが・どこで・どうやって
2026/09/25だれが・どこで・どうやって
職人としての農家。昔ながらの方法で食べ物をつくり、人との関係を築く さて、農家の人たちは少し謙虚すぎるのかもしれません。農業は大変な仕事です。この本を書く過程で、私はオーガニック農家、持続可能な農業を行う農家、非オーガニック農家を含む多くの農家と話をしてきました。農業という仕事には大きな苦労が伴いますが、それでも彼らは皆、自分たちの仕事に深い満足と充実感を見いだしています。 料理人が、自分の作った料理を食堂にいる誰かがおいしそうに味わっていることを知って喜ぶのと同じように、農家も、自分が適切な作物を選び、豊かな土壌と水と太陽の光を与え、食卓へ届くよう最もよい瞬間に収穫したのだと知ることに喜びを感じます。 多くの農家は、自分たちが育てている作物、飼育している鶏、乳を搾っている牛について、お客さんと話したいと思っています。自分たちが育てた食材をどのように料理すればよいか、どの食べ物がいつ旬を迎えるのか、なぜ自分たちの牛の乳は春になるとより甘く感じられるのか、といったことも教えてくれます。 私はいつも、直接農場を訪問し、農家の人たちや、その家族と意識して話をするようにしています。 持続可能な方法で作られた食品は、私にはいつも、見た目もよく、味もおいしく感じられます。それが、たいていの場合よ り新鮮だからなのか、それとも食品の育てられ方によるものなのか、私にはわかりません。しかし、オーガニックのレタス と慣行栽培のレタスとの違いは、いつでも味でわかります。 なぜ、彼らが育てるキュウリはあれほど驚くほどおいしいのでしょうか。 なぜ、夏になると卵がこんなにも少なくなるのでしょうか。 どうすれば、桃を、果汁があふれ、甘く、まるで太陽の光を一切れにしたような味にできるのでしょうか。 何度尋ねても、彼らは同じことを言います。 「これは、適した土で、適した条件のもとで育てられ、今朝収穫されたものです。おいしくするために、あなたが何か特別 なことをする必要はありません。母なる自然が、すでにその仕事をしてくれているのです。」