To BUY or Not to BUY ORGANIC(調味料、練り製品、和日配、パン、ジュース、米)
2026/06/21毎日選ぶ食品だからこそ、背景を知ろう。 以下のカテゴリーについては、ナチュラルハウスの見解を述べます。
[調味料] 調味料は、料理の味を決める土台です。醤油、味噌、酢、みりんなどは、少量でも毎日の食卓に深く関わります。だからこそ、価格や便利さだけでなく、どのような原料を使い、どのくらい時間をかけてつくられているかを見ることが大切です。 調味料づくりには、本来、発酵や熟成の時間が必要です。大豆や小麦、米、塩などの原料に、麹や酵母、乳酸菌などの働きが加わり、時間をかけて香りとうまみが育っていきます。この時間が、調味料の味の奥行きをつくります。 一方で、現代の大量生産では、短期間で味を整えるための速成製法が使われることがあります。短い期間で色や香り、うまみを一定に整えることができれば、安定した商品を大量に供給できます。しかし、発酵や熟成によって自然に生まれる複雑な香りや、原料由来の深いうまみは、時間をかけたものとは異なります。 天然醸造の調味料は、急いで味をつくるのではなく、原料と発酵の力に任せてゆっくり仕上げます。季節の温度変化を受けながら熟成することで、角のない塩味、ふくらみのある香り、料理に自然になじむうまみが生まれます。 たとえば醤油なら、ただ塩辛いだけでなく、香ばしさや甘み、後味の余韻があります。味噌なら、塩味の奥に豆や米の甘みがあり、汁物にしたときに香りがふわっと立ちます。酢なら、刺すような酸味ではなく、料理を引き締めながらもまろやかさがあります。みりんなら、糖分を加えただけでは出せない照りやコクがあります。 調味料は、派手な食品ではありません。けれど、毎日使うものだからこそ、食卓全体の味を変えます。短時間で整えられた味ではなく、時間をかけて育った味を選ぶことで、料理は余計なものを足さなくてもおいしくなります。 よい調味料は、素材の味を隠しません。 むしろ、野菜、米、魚、肉、それぞれの味を引き出します。 だからこそ、調味料は「何となく選ぶもの」ではなく、毎日の食事を支える基本として選びたい食品です。
[練り製品] かまぼこ、ちくわ、さつま揚げなどの魚の練り製品は、日本の食卓になじみの深い食品です。お弁当やおでん、煮物、酒肴にも使いやすく、手軽で便利な存在です。しかし、練り製品ほど、原料の鮮度と加工の仕方で味に差が出る食品もありません。 魚の練り製品のおいしさは、まず魚そのものにあります。水揚げされた魚を、できるだけ早くすり身にすることで、魚本来のうまみや弾力が残ります。港の近くで加工できるものは、魚が持つ自然な粘りや風味を活かしやすく、噛んだときの弾力や、あとから広がるうまみにつながります。 一方で、一般的な大量生産では、海外産や遠方から運ばれた冷凍すり身が使われることがあります。冷凍や輸送に適した状態にするため、加塩すり身として流通することもあります。安定した品質で大量につくるためには便利ですが、原料の鮮度や魚本来の風味は、どうしても見えにくくなります。 そのため、食感や色、量感を整える目的で、リン酸塩、発色剤、増量剤、増粘剤、加工でんぷんなどが使われることがあります。これらは、弾力を出す、見た目を整える、歩留まりをよくする、均一な食感にする、といった工業的な目的で使われるものです。 けれど、本来の練り製品のおいしさは、魚の鮮度と職人の技術から生まれるものです。鮮度のよい魚をすぐにすり身にし、塩加減や練り具合、加熱の仕方を見極めることで、魚のうまみと自然な弾力が引き出されます。噛んだときにぷりっとして、魚の味がきちんと残る。そうしたおいしさは、あとから食感を補うのではなく、原料と加工の早さによって生まれます。 練り製品を選ぶときは、何の魚を使っているか、どこで加工されているか、すり身の状態はどうか、余計な弾力や色を足していないかを見たいところです。 魚の味がする練り製品は、それだけで料理になります。 おでんに入れればだしが出る。焼けば香ばしい。煮物に入れれば、魚のうまみが全体に広がる。 それは、魚そのものの力が残っているからです。 便利さだけで選ぶのではなく、魚の鮮度と加工の近さを見る。 それが、練り製品をおいしく選ぶための大切な基準です。
[パン] パンは、粉と水と酵母と塩という、シンプルな材料から生まれる食品です。だからこそ、どの粉を使うか、どのように発酵させるか、どれだけ時間をかけるかによって、味わいは大きく変わります。 現代のパンづくりでは、短時間で安定してふくらませ、いつでも同じ品質に仕上げるための方法が多く使われています。機械化された製造ラインで、大量に、均一に、効率よくつくるためには、発酵時間を短縮し、生地の状態を安定させる必要があります。 そのために使われることがあるのが、イーストフードや乳化剤です。イーストフードは発酵を助け、生地を効率よくふくらませるために使われます。乳化剤は、生地を扱いやすくし、やわらかさや均一な食感を保つために使われます。また、しっとり感や口どけを出すために油脂が多く使われることもあり、その中にはトランス脂肪酸を含む油脂が関わる場合もあります。 これらは、短時間で安定したパンをつくるためには便利な方法です。けれど、パン本来のおいしさは、急いでふくらませることではなく、発酵の時間の中で育ちます。 天然酵母でじっくり発酵させたパンは、粉の甘みや香りが引き出されます。ゆっくり発酵することで、生地の中に複雑な香りが生まれ、噛むほどに味わいが広がります。ふんわり軽いだけではなく、粉の風味、皮の香ばしさ、内側のしっとり感、後味の深さがあります。 時間をかけたパンは、余計に味を足さなくてもおいしい。 強い香料や多すぎる油脂に頼らなくても、発酵そのものが香りをつくります。 乳化剤で食感を整えなくても、粉と水と酵母の働きによって、自然な弾力や口どけが生まれます。 パンを選ぶときは、原材料表示を見ることが大切です。粉、酵母、塩、砂糖、油脂。何が使われているか。発酵を助けるものや食感を整えるものが多く入っていないか。どのような考え方で焼かれているか。 パンは、主食にも、おやつにも、軽食にもなる身近な食品です。 だからこそ、ただやわらかい、ただ安い、ただ日持ちする、というだけではなく、粉と発酵のおいしさが感じられるものを選びたい。 じっくり発酵したパンには、急いでつくったものにはない香りがあります。 噛むほどに味が出るパンは、素材と時間がつくった食品です。
[和日配] 豆腐、油揚げ、納豆、こんにゃく、惣菜、和菓子など、日配品は日本の食卓に欠かせない食品です。毎日のように食べるものが多く、冷蔵売場に並び、手軽に買える身近な存在です。しかし、身近であるからこそ、製法の違いや原材料の違いが見過ごされやすい食品でもあります。 日配品は、鮮度が大切な食品です。本来は、原料を仕込み、できあがったものを早めに食べることでおいしさが生きます。豆腐なら大豆の甘み、油揚げなら大豆と油の香ばしさ、こんにゃくなら芋の風味と弾力、惣菜なら素材とだしの味。どれも、原料と製法がそのまま味に出ます。 一方で、大量生産や広域流通に対応するためには、日持ちや均一な品質が求められます。短時間で大量につくり、一定の形や味に整え、輸送や販売に耐える状態にする必要があります。その過程で、食感を安定させるための乳化剤、香りを補う香料、ふくらみや軽さを出す膨張剤などが使われることがあります。 もちろん、便利さや安定供給のための工夫ではあります。けれど、日配品本来のおいしさは、後から整えた香りや食感ではなく、原料と手仕事、昔ながらの製法から生まれるものです。 たとえば豆腐なら、大豆の味がすること。 油揚げなら、焼いたときに香ばしく、煮たときにだしを含むこと。 こんにゃくなら、ただ固いのではなく、歯切れと風味があること。 惣菜なら、調味料の味だけでなく、素材そのものの味が残っていること。 手づくりや伝統製法は、効率だけを考えれば遠回りです。けれど、遠回りだからこそ、素材の味が残ります。作り手が原料の状態を見ながら仕込むことで、その食品らしい風味や食感が生まれます。 和日配を選ぶときは、原材料表示をよく見たいところです。主原料が何か。調味料や添加物が多すぎないか。香料や膨張剤、乳化剤で味や食感を整えていないか。製法や作り手の考え方が見えるか。 毎日の食卓に自然に並ぶものほど、選び方が大切です。 派手なおいしさではなく、食べ続けられるおいしさ。 素材の味がして、料理になじみ、飽きずに食べられること。 それが、和日配に求めたいおいしさです。