ナチュラルハウス

オーガニック経済・     オーガニックビジネス

2026/06/06

オーガニック市場は、なぜ巨大化したのか

近年、オーガニック市場は世界的に急成長しています。 健康志向の高まりや、子どもの食への意識変化を背景に、多くの消費者がオーガニック商品を選ぶようになりました。 しかし著者は、その急成長によって、“本来のオーガニック”が変質し始めているのではないかと問題提起します。 もともとオーガニックは、小規模農家や地域コミュニティを中心に広がってきたものでした。 ところが現在では、大手食品メーカーや巨大流通企業が参入し、「利益の出る市場」として急速に商業化が進んでいます。 その結果、供給不足や価格高騰が起こり、オーガニック原料の奪い合いまで発生しています。 さらに、大量需要を支えるため、海外からの輸入オーガニック商品も急増しています。 特に著者が懸念しているのが、中国をはじめとする海外大規模生産地の存在です。 “オーガニック認証”は取得していても、水質・土壌・環境汚染など、本当に持続可能な環境で作られているのか疑問が残るケースもあると指摘しています。 また、遠方から大量輸送されるオーガニック商品は、輸送エネルギーや環境負荷の問題も抱えています。 著者は、「オーガニック認証があるか」だけではなく、“どこで、誰が、どのような環境で作っているのか”まで考える必要があると語ります。 本章で著者が問いかけているのは、「オーガニックは、誰のためのものなのか」ということです。 単なる“高付加価値商品”としてではなく、生産者・地域・環境まで含めてつながることこそ、本来のオーガニックの価値ではないかと問題提起しています。